歯の予防についてのQ&A

よくある質問

フッ素(正確にはフッ化物)で虫歯の進行を防ぐことができる理由は、次の通りです。

  1. 歯の再石灰化を促進する
  2. フッ素が歯に取り込まれ、酸に強い歯を作る (フルオロアパタイトが形成される)
  3. 虫歯菌が酸を作るのを抑制する (フッ素で虫歯予防ができる最大の理由)

ただし、フッ素は歯の再石灰化能力を高めるので、初期の虫歯には有効ですが、すでに穴が空いていたり、痛みが出てきているような虫歯は、フッ素だけで治ることは絶対にありません!

フッ素は、虫歯の予防と初期の虫歯の進行抑制に対してのみ有効です。
進行した虫歯がある場合には、出来るだけ早く歯科医院へ行って治療をしましょう!

キシリトールが細菌の酸産生能力を弱め、虫歯を予防することは、実験で証明されています。

しかし、キシリトールガムを噛むだけで、虫歯を完全に予防できるわけではありません。キシリトールガムで虫歯を予防しようと思ったら、キシリトール含有100%のガムを1日7回前後、決められた量&時間(2粒×5分など)噛む必要があります。これを毎日続けるのは、はっきり言って普通に歯磨きを行うより難しいと思います。

キシリトールガムは「虫歯を予防するため」というよりは「食べても虫歯にならない」「何もしないよりはマシ」というようなものだと思っていたほうが良いでしょう。

「キシリトール」は、砂糖や果糖のような「糖」と似た構造を持つ「糖アルコール」です。
糖と糖アルコールの違いは、糖は細菌が出す酸の原料になるのに対し、糖アルコールは酸の原因になることはありません。

そのため、キシリトールを取り込んだ細菌は酸を産生することが出来なくなり、結果として酸を産生する細菌の活動を弱めることになります。

つまりキシリトールは「細菌の栄養にならないダミーのえさ」です。
また、ガムを噛むことで唾液がよく出るようになり、再石灰化が促進されることも、虫歯が予防できるメカニズムの一つです。

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